セロ弾きのゴーシュ

オペラ『セロ弾きのゴーシュ』

1986年初演、日本全国、フランス、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン公演を経て、
広く親しまれてきた
こんにゃく座のオペラ
『セロ弾きのゴーシュ』
がより進化した姿となって
ふたたび登場します!
~ゴーシュは町の活動写真館でセロを弾く係でした。けれどもあんまり上手でないという評判でした。 上手でないどころではなく
実は仲間の楽手のなかでは
いちばん下手でしたから、
いつでも楽長にいじめられるのでした。~

スタッフ

原作:宮澤賢治 作曲:林光 演出:加藤直 

ものがたり

演奏会をひかえたある日、いつものように楽長にしかられたゴーシュ。その晩遅く、住んでいる水車小屋にもどり、水をごくごくのんでから猛練習をはじめた。すると扉をとんとんと叩いてやってきたのは、三毛猫。おみやげまで持って。さて、その晩から、次々にいろいろな動物がやってきては、ゴーシュの練習のじゃまをしていきます。猫はトロイメライを弾いてくれ、と言います。かっこうはドレミファを教えてくれ、と言います。狸の仔は、自分は小太鼓の係だから、とゴーシュとにわかの二重奏。そして野ねずみの子の病気は、ゴーシュのごうごう弾くセロの音で治るのでした。 演奏会当日、人々は見ちがえるようなゴーシュの演奏に出会います。

作曲家より

「おもしろがせ はげましてくれる オペラを 」 林光
『セロ弾きのゴーシュ』は、六人の歌い手と一台のピアノとでものがたるオペラ。  六人は、ゴーシュ、楽長、ねこ、かっこう、仔だぬき、野ねずみのおっ母さんの役を、それぞれ受けもつだけでなく、語り手をつとめたり、風や、ゴーシュや動物たちの内心の声を表したりして、ものがたりを進める。  オペラ『セロ弾きのゴーシュ』でうたわれることばの98%は、宮澤賢治の原作そのままで、これはこのオペラのおおきな特徴となっている。あの、「ああくたびれた、なかなか運搬はひどいやな」というねこのせりふはじめ、いちど読んだら忘れられない賢治コトバのたのしさを、まるごとオペラにしたいというのが、ぼくの夢だった。  そのいっぽうで、のこる2%では、読むおはなしとはまたちがう、ドラマの世界を展開させるために必要な変更を、だいたんにおこなった。「一」でオーケストラが練習し「六」で発表演奏する「第六交響曲」をシューマンの『第三交響曲』にしたこと、「四」で仔だぬきが持ってくる曲を「愉快な馬車屋」ではなく沖縄のわらべうた『てぃーちでぃーる』にしたこと、おなじく「四」のおわりのほうで仔だぬきが賢治の詩による『あまのがは』を歌うこと、「五」でゴーシュがひく「なんとかラプソディー」を、賢治の詩『原体剣舞連(はらたいけんばいれん)』に曲をつけたものに変えたこと。  中学生のときからずっと、宮澤賢治の作品はぼくをこころからたのしませ、おもしろがらせ、そしていつのまにかはげましていてくれていた。このオペラもまた、観てくださるみなさんにとって、そのようなものであったらと、こころからねがっている。

公演評

原作のイメージぴったり
林の音楽は原作の持ち味を反映して平易かつ素朴であり、日常の香り・生活のにおいを漂わせている。ピアノも場面の状況、人物の心理をこまかく伝えて表現豊か。朝日新聞
自分たちの音楽希求
誰にでも親しめる、日本語の明瞭な、内容の良くわかる、そして帰り道に何か一つ、心に置き残されるもののあるオペラ――林が、こんにゃく座を通して私たちに示してきた視点は、一部の愛好家にまつりあげられた“芸術”ではなく、日常の、人々のてつなぎの輪から生まれる自分たちの音楽の希求であった。毎日新聞

公演データ

公演日程
2007年12月、2008年4月~7月、2009年3月
上演時間
1時間20分(休憩15分を含む)
仕込み5時間・バラシ1時間
人数
13人(出演者7人+スタッフ6人)
移動方法
電車移動・運搬トラック4t車1台

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